2009年10月・村上育範一人旅・海外放浪編5 ドイツ〜フランス (フランクフルト〜パリ東駅)

最後の最後で掃除のおっさんの素敵な笑顔に惚れちまったドイツ、フランクフルト駅を出発。
電車に揺られ暫くすると……駅員が何か持ってきた…


何かこの旅始まってから一番高級っぽい食い物が出てきたんですけど
冷静に見ればそこまで高級な食べ物と言うわけじゃないんだけど、その食器の置き方と盛り付け方が高級感を…。
いや、普通にここまでまともな食事をしていないから余計そう感じるだけなんだけど(;=ω=)

しかし、まさか普通に電車に乗ってこんなサービスをしてもらえるとは思わなかった。
今まではボロボロの電車や落書きだらけの車両、貴重品は命がけで守る
席の手配はミスでとんでもないことになるわ、電車内で言葉が分からず警察に捕まるわ(マテ)
そんなことばっかりだったのに、ここの電車は何か凄いサービスが良かった!
何かやけに電車代が高かったが、長距離乗るんだからそれくらい仕方ない…と思ったら
これもしかして噂のTGVって奴じゃね?電車に乗ることでいっぱいいっぱいだから本当によくわからんし気にしてないけど
この乗り心地と対応…多分それだと思う!!…ということで……電車に揺られること数時間………




フランスのパリ東駅に到着!!!
とうとうフランスですよ!フランスまで来ましたよ!





…と、到着したまではいいが、ここからが大変なことに………


今俺はどこにいるねん…?(;;゜д゜)ポカーン

勢いで花の都にまで来たは良いが……右も左もわかりませんがな☆(´∀`)HAHAHA!
時間が時間なのもあり既に周りは真っ暗……さて……これからどうすんべ…………orz

そういうことでこの日の写真は一枚もありません…写真を撮る余裕なんてマジありませんでした。
駅でボーっとしていても仕方ないので街を歩き始めて一時間……
当たり前だが道に迷う。


このままじゃまた野宿の危機なので、とにかく人に道を聞くことに。
街を歩いていると、人の良さそうなお婆さんとお孫さんらしき二人組を見つけ早速どこかここら辺にホテルはないかと……

…って、今まで聞いたことのない言葉で返される…
…嗚呼……フランス語…だ………。そうだよね…ここもうドイツじゃないものね……
電車で国境越えたから国が変わったっていう意識ゼロだったよ……

ということで、ドイツ語はもちろん英語も全く通じず、お婆さんと一桁前半と思われる少女にはジェスチャーすら通じるわけもなく
何も分からないまま二人にメルシーをかまして、会話の途中お婆ちゃんが指差した(ように見えた)方向へ進むこと一時間。

色々と絡まれる

長くなるのでここら辺はまた割愛して更に放浪すると…人通りが全く無い裏通りに出る……
雰囲気的にかなり危ないが、このままいって野宿のほうがもっと危ない気がしたので通りかかった二人組みの若い女の子二人組に道を……
…ええ…全く会話にならない……それどころか意味の分からない擬音とジェスチャーをしてきたのだが
これはどう見ても道を教えようとしてるんじゃなくて何か危険な………と思ったら、向こうの方からこの二人組の仲間と思われる
とてつもなくガタイが良いお兄様や目が遠くというか別世界を見つめてる人、何か他にも大量に革な装備をした集団が………

イタリア初日と同レベルの体の震えを感じ、本能的にその場から逃走……

その後、警察を見つけ話を聞くも会話が成立せず再び街を放浪……地下鉄に行くと怖い系の方たちが結構いた&
駅員の厚化粧の姉ちゃん、切符を売ってくれないどころか、DSやりながらこっちの話を無視、とどめは追い払われる。
深夜のパリ付近(結構歩いたので現在地がわからない)を放浪する。
途中で何度も何度もいろんな人に道を聞くも誰も会話が出来ない……さらに彷徨うと途中一人だけ片言の英語が喋れるおじいさんが!
もちろん片言なので小〜中学生レベルの英語だが、「ストレート」「フィフティミニッツ」「チャーチ」その単語だけを信じて更に数時間

この後、更に色々あったが……そこら辺もカットしまくって……



サントトリニテ教会に到着

真夜中にこの教会にたどり着いた時は…何故かホッとして泣いてました……
近所で何とか屋根裏部屋を寝床にすることも出来ました。
…相変わらず暖房無しで窓も壊れてて、寒くて眠れませんでしたが…野宿よりは遙かにマシです。

その後も言葉が通じず&表示されているユーロを見てどうしても買い物が出来ずで…何も食べない日もありましたし
近所でスーパーを発見した時はあまりの安さに(パリの市街を基準で考えて。日本基準だとそこまで安くない)
ビニール袋4袋分の食料と飲み物を買い込んで(ドイツでスーパーが休みの日があったのを教訓にして)
食えるときは食っとく!ということで死ぬほど食った日もありましたし(口に合わず、気持ち悪くなりながらも食べた。背に腹はかえられない。)
とにかく最初の数日はフランスの空気に慣れる事で精一杯でしたが、歩いてるうちに近辺の地理は頭に入りましたし
何とかジェスチャーで意思疎通も少し出来るようになって来ました。最初は本当に何も分からず、大変でしたが…(汗)

ということで、一部しか伝えられませんがパリの街をぶらりと歩いてみましょう。


多分「マドレーヌ寺院」
最初に行った時は、朝早すぎたためか門が全て閉まっていた。


寺院から少し進むと「コンコルド広場」

ルイ16世やマリー・アントワネットがここで処刑されたらしいですね。
今じゃ車が行き交う場所に。中心にあるのはエジプトから持ってきたオベリスク。
噴水が美しい広場でもあります。


「セーヌ川」と「オルセー美術館」
オルセー美術館には予算的な問題と恐ろしい数の人が並んでいたので入り(れ)ませんでした…。
ここって昔は駅だったりホテルだったりしたらしいです。言われてみれば…確かに駅に見えます。
セーヌ川はパリに行ったらここは外せないでしょう☆ずっと川沿いをぶらついていました。


こちらは世界遺産「ルーヴル美術館」
オルセーとどっちが上ということではありませんが
やっぱりこちらの方が有名ではありますね。余裕があれば入りたいところですが…


セーヌ川沿いを歩く。美しい景色……絵になりますなぁ……


今度は橋のど真ん中から川のほうを見てみる。建物もそうだが街灯も御洒落。


世界遺産「ノートルダム大聖堂」
名前だけなら知っている人は一杯いると思う。シテ島といわれる小さな島の上にある。
パリは初日で電車恐怖症になってしまったため、全て歩いて移動していますが何とかいける距離にあります。


今まで行った大聖堂とかも十分素晴らしかったが、ここのステンドグラスは本当美しい……
入った時讃美歌みたいなのが………。世界遺産ということもあり人が多かったが
朝一とか人が少ない時に行ったら本当に気持ちが落ち着くだろうなぁ…


大聖堂を斜めから見てみる。
内部も美しかったが、外から見てもまた美しい…


再びパリの街をぶらつく。
街中にこういう像が普通にあるって…文化の違いを感じるな…やっぱここは日本じゃないんだな…(当たり前だ)
セーヌ川の河沿いをルーブル美術館側から反対のオルセー美術館側に渡る。


河沿いに歩くと「フランス学士院」が見えてきた。
この時は建物が美しかったので、良くわからず撮影していたが…すげぇ人たちが集まるところみたいで…


オルセー美術館の至近距離へ。
ミュシャの絵って本当いいですよねぇ……。また上野あたりでミュシャ展やってくれないかな…


更に歩いてると何か凄い橋と凄い建物が見えてきた。
この景色、何かテレビで見たことあるんだけど……思い出せない……(汗)


橋の金色の像を写してみた。……やっぱどっかで見たことがあるんだよなぁ…
何にしても素晴らしい建造物であることには変わりない。

そのまままっすぐ進み続けると……



「エッフェル塔」に到着!

パリの代名詞的な建造物の一つの有名な塔ですね。まさか自分がここに来ることになるとは思いもしませんでした…

知っての通りエッフェル塔には登ることができるのですが、エレベーターで行くか階段で行くかで値段が変わります。
というか階段で登れること、現地で初めて知りました。
しかも階層があって、どこまで登るかでも入場料が変わります。もちろん最上階にいくと値段も跳ね上がります。
…ということで…登ろうかとも思いましたが……金銭的にもそろそろ無駄遣い出来る余裕もな………



結局登っちゃいました
ここまで来て登らないのはもったいない!!しかも階段で登れるなんてわかったら余計に登りたくなるでしょうが!!!
流石に最上階までは払う余裕が無いので第一階層、第二階層までのチケットを購入。
しかし途中で自分が高所恐怖症だったことを思い出し………足を震わせながら登りました……高いところだけは勘弁な!


なんとか恐怖に打克ち第一階層へと!この美しい景色が俺の心を癒してくれr………


ごめん無理。全然恐怖に打克ててない…(;TдT)
写真で見るとそんな高そうに見えませんが、かなりの高度です!(高度言うな)
下を見ると凄い並んでいるんですが、俺は普通に入れました。
この人たちは団体様なのか…エレベーターなのか…それとも俺が知らずに割り込んだのか……
とにかく待ち時間無しで登れました。


更に上に上るため下を見ないようにしながら第二階層へと。
ここから見るパリの街並みとセーヌ川は本当に素晴らしかったです!


エッフェル塔が良く見えるところ、シャイヨー宮の上へ移動して撮影。
パリの市街にいれば大体どこからでも少しは見えるエッフェル塔ですが、やっぱり近くでこう見るとカッコイイですね。


さてそのあとクレベール通りをずっと進んでいくと……パリのもう一つの代名詞ともいえる……



「凱旋門」に到着します。
この凱旋門、凱旋門に行く道がありません。門の下に人がいるのでいけるはずなのですが…
行き方を歩いている人にジェスチャーで聞いてみたところ、地下を潜って行くみたいです。
本当特殊な行き方ですね…

凱旋門についての歴史とか細かいことは本とか見てもらえばわかるとして、行ってみて一番驚いたのは…



上に登ることが出来るんですよ!!(もちろん金は取られるが)

これは予想してなかったことなので本当に驚きました。迷わず入場料払っちゃいましたもん(笑)
上から見ると分かるんですが、本当にこの門を中心に放射状に道路が綺麗に延びているんですね。
上から見る分には本当に美しい道路の造りかもしれませんが……車持っている人は大変そうですね…
ちなみにこの画像の道こそ、あの有名なシャンゼリゼ通りです。
ちょっとしたトラウマが出来てるので、あまり出歩きませんが、夜のパリの街は本当ーーーーーーーーーに美しいです!


再びコンコルド広場へと戻ってきました。噴水を間近で撮影したくなったのとチュイルリー公園を散策してなかったので。


チュイルリー公園からみたシャンゼリゼ通り。オベリスク、凱旋門、そしてその先まで真っ直ぐに道が延びているのがわかります。


チュイルリー公園を通り抜けるとルーブル美術館に着きます。真ん中のピラミッドが入り口です。
見にいきたいけど、一日かけても足りないくらい多くの作品がある上に高いだろうから……今は我慢じゃ…(つ∀T)・:


リヴォリ通りとピラミッド通りとジェネラルルモニエ通りが交差するところにあるのが
ご存知フランスの救世主こと「ジャンヌダルク」の像!

ジャンヌダルクにはちょっと思い入れがあったので、道を歩いていた人にお願いして写真を一枚!
これだけでもパリに来た甲斐があった…!!!!



そしてピラミッド通りを抜けオペラ通り沿いに歩いていけば、オペラ座に到着!
夜にここに来たんですが…ライトアップされて本当に綺麗です。


オペラ座にあった像ですが、像を見るたびに思うんですがヨーロッパってこの芸術的なセンスとか本当に素晴らしいです…!
せっかくなので(?)オペラ座を一周してみました。かなり大きな建物なのがわかる……って…
一周してきて同じ人と目が合ったんですが…なぜ俺をそんなに見つめる…!?


とまぁ、パリでの出来事を細かく書いてると、相変わらずとんでもない量になってしまうのでここら辺で……


とにかく、パリ滞在中は肉体的にも精神的にもかなりキツかったです…
言葉が通じなかったのもありますが、まともな冬服なんて持って行ってなかったので寒すぎて全くといって良いほど眠れない事
活動時間が朝6時前〜25時、移動は全部自分の足による疲労、さらにトラブルの連続で精神の休まる時がないないこと…
今だから言えますが途中一日倒れそうになりました(汗)

しかしそれでもこの国に来て、見たこと、聞いたこと、感じたこと…全てが貴重な経験でした。
そしてかけがえの無い大切な思い出になってます。



…真夜中のルーヴル美術館付近…

もう財布の中身もかなり減ってきたので帰………ろうかとも思ったんですが
もしかしたらもうこんな無謀な旅はできないかもしれない、今やれることをやっておかなくちゃ、行きたいところに行かなくちゃ後悔するかも知れない…
そして何度か命に危険を感じたこと……色々と考えて………
そう考えたら……本当に限界まで行動したいと思った…


…有り金を全て使うことを決意。

この選択が感動とピンチの両方を招くことになるのだが………


……次の目的地を目指し、バスに乗り込むのだった……





:2009年10月・村上育範一人旅・海外放浪編5・ドイツ〜フランス
(フランクフルト〜パリ東駅)


海外放浪編6へ続く